古民家再生の家

古民家再生の家

築150年程の古民家を直しています。

昔ながらの田の字型の間取りを利用しながら、現在の生活様式に合った家に変わっていきます。

古民家風のリフォームとは違う、古民家再生ですので楽しみです。どの柱を残し、どの構造材を残し、どの材料が痛んでいるか、など現地を何度も下見し材料を手配します。

部分解体を行い、要らない材料や腐ってしまった材料を新しい材料に入れ替えます。また、今回は広すぎて必要なくなった下屋部は取り壊しました。

昔ながらの建物は間仕切りがとても少ないので、耐震補強も同時に行っていきます。京丹後市では耐震改修補助金制度があるので、今回はそちらも使っていきます。

床下の材料は古く痛みが酷く、家全体が少し傾いていたので床下材を全て入れ替え、ジャッキアップして家全体の水平と傾きを直します。

腐っていた土台を撤去して、新しく土台を敷くので基礎となる石を敷き並べます。

二階の廊下となる部分を新しく作るために材料を予め材料を現場で加工していれていきます。1階の床下には全て断熱材を敷き込み、天井や外壁周りには新築住宅と同じように断熱材をいれるので、古民家ですが夏は涼しく冬は暖かい快適な家となります。新しく柱を入れたり、間仕切りを新しく作る壁には筋交いや補強金物を取り付けたり、構造用合板という壁下地板を張り付け、耐震性能を上げます。

京丹後市では耐震改修補助金制度があり、昭和56年以前に建てられた住宅を耐震診断すると耐震改修工事を行う際に補助が受けられます。

二階には寝室や子供部屋を新しく作るので、入口となる場所に柱を立てます。ひとつひとつ現場に合わせて手刻みで作業が進みます。古い材料にはそれぞれクセがついていたり、加工がしてあったりと様々です。綺麗に取り付けるにはどうすべきか。考えながらとりつけているのでピッチリと格好よく取り付けるところは、古民家の醍醐味ですね。1階の天井兼2階の床となる部分です。厚さ30mmの杉材です。1枚が4メートルもあり値段もかなり高いですが、大阪に買い付けに行き特別ルートで値段を抑えました。

電気の配線もむき出しにならないように恰好よく配線しなければならないので、新築住宅以上に工夫が必要となります。1か所づつ確認しながら進めていきます。玄関前を左官で塗って仕上げます。内部はシラス壁を塗り仕上げる予定です。正面が形になってきました。内部もいよいよ下地が出来てきたので、仕上げ工事の段階となってきました。

階段を加工しています。吹き抜け部分は現在このような感じになっています。下地材である石膏ボードを張ると部屋らしくなってきましたね。

木製建具屋さんと打ち合わせをし、既設の使えそうな建具を見ながら、どの建具がどの場所に使えるか打ち合わせをします。

木製建具を取り付けにきました。照明と建具が入るといよいよ完成です。階段も設置しました。長かった古民家の改修工事も完成です。